岩殿山は、山梨県大月市の中心部にそびえる標高634メートルの山で、大月市の象徴ともいえる存在です。JR大月駅から徒歩で登山口まで行くことができ、気軽に登山を楽しめる山として人気があります。山頂からは大月市街地を一望でき、天気の良い日には富士山の美しい姿を見ることができる絶景スポットとしても知られています。
岩殿山の山頂からは、低山に囲まれた大月の街並みと、その向こうにそびえる富士山を同時に眺めることができます。市街地と雄大な富士山が織りなす風景は非常に美しく、訪れた人の心に残る景色です。この景観は評価が高く、「関東の富士見百景」「秀麗富嶽十二景」「山梨百名山」にも選ばれています。
また、山頂の南側には鏡岩と呼ばれる高さ約150メートルの大きな岩壁があり、岩殿山の迫力ある地形を間近に見ることができます。桂川と葛野川が合流する地点の西側に位置し、自然の地形の美しさも見どころの一つです。
岩殿山は四季折々の花を楽しめることでも知られています。特に春には山の中腹にある丸山公園を中心に300本以上の桜が咲き誇り、富士山と桜を一緒に見ることができる絶好の撮影スポットとなります。桜の見頃は3月下旬から4月上旬で、さくら祭りも開催され、夜にはライトアップされた夜桜も楽しめます。
さらに5月になるとヤマツツジ、ミツバツツジ、サツキ、オオムラサキツツジなど約600本のツツジが山のふもとから山頂にかけて咲き、長い期間花を楽しむことができます。春から初夏にかけては特に美しい景色が広がります。
岩殿山は古くから歴史の舞台となった山でもあります。9世紀末には天台宗の寺院である円通寺が開かれ、その後は修験道の修行の場として利用されていました。戦国時代になると、武田氏や小山田氏の支配下に入り、山全体が岩殿山城という山城として利用されました。
岩殿山城は天然の険しい地形を利用した非常に堅固な城で、南側は絶壁、北側も急斜面という攻めにくい地形を持っていました。戦国時代には国境を守る重要な軍事拠点として使われ、歴史上の重要な出来事にも関わった城として知られています。現在は城跡として整備され、山を歩きながら歴史を感じることができます。
岩殿山の中腹にある丸山公園には「岩殿山ふれあいの館」があります。この施設は中世の城をイメージして建てられた建物で、岩殿山や富士山に関する展示を見ることができます。館内には山岳写真家が撮影した富士山の写真や、岩殿山の歴史資料などが展示されており、登山の途中に立ち寄る休憩場所としても利用されています。
岩殿山は標高634メートルで、登山口から山頂までは片道約1時間ほどで登ることができます。登山道は整備されていますが、やや急な斜面もあるため歩きやすい靴で登るのがおすすめです。気軽に登山を楽しみながら、歴史、自然、絶景を同時に楽しめるのが岩殿山の大きな魅力です。
大月駅から徒歩で行くことができ、中央自動車道大月インターチェンジからも車で約10分とアクセスも良好です。大月市を訪れた際には、歴史ある山城の跡と美しい景色を楽しめる岩殿山をぜひ訪れてみてはいかがでしょうか。