甲斐奈神社は山梨県内に点在する由緒ある神社で、その中でも笛吹市一宮町橋立に鎮座する甲斐奈神社は、特に歴史的・文化的な価値が高い場所とされています。
甲斐奈神社は、山梨県笛吹市一宮町橋立84に位置しています。古代からの式内社論社であり、甲斐国総社の論社として知られています。旧社格は村社で、地域の産土神(うぶすながみ)として信仰されています。
甲斐奈神社の主祭神は以下の4柱です。
甲斐奈神社は、国府推定地の1つとされる場所に鎮座しており、周辺には一宮浅間神社や国分寺跡、国分尼寺跡などが点在しています。これらの遺跡は、かつてこの地域が甲斐国の中心地であったことを物語っています。
『甲斐国志』によれば、天正10年(1582年)の天正壬午の乱の際、甲斐奈神社は徳川家康方の先手衆に襲撃され、焼失したとされています。この時、別当の大井摂元が北条氏に味方したことが原因とされています。
江戸時代には「神祖明神」「林部宮」「橋立明神」などの別称で呼ばれ、地域の信仰の中心であり続けました。明治時代の近代社格制度では村社に列格され、神社としての格式を維持しています。
甲斐奈神社は神社全体が土塁で囲まれており、筑前原塁跡として知られています。境内には本殿や拝殿、神楽殿、随身門、鳥居などがあり、歴史的な建造物としても見どころが豊富です。
かつて境内には「橋立大杉」と呼ばれる甲州三大杉の1つに数えられた御神木がありました。しかし、昭和28年に枯死し、現在はその跡に記念碑が建てられています。
境内にはいくつかの摂末社があり、それぞれの神々が祀られています。地域の産土神として、近隣住民からの信仰を集めています。
甲斐奈神社では1年を通じて多くの祭事が行われています。主な行事は以下の通りです。
山梨県笛吹市一宮町橋立84
甲斐奈神社を訪れた際には、近隣の観光スポットも併せて訪れることをおすすめします。
甲斐奈神社へはJR中央本線「石和温泉駅」または「春日居町駅」から徒歩約20分でアクセスできます。近隣には駐車場も整備されており、自家用車でのアクセスも可能です。
甲斐奈神社は、歴史的な背景と地域文化を感じられる貴重な場所です。ぜひ訪れて、その魅力を体感してください。