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棲雲寺

(せいうんじ)

棲雲寺は、山梨県甲州市大和町木賊にある臨済宗建長寺派の寺院です。山号は「天目山」、本尊は釈迦如来を祀っています。この寺は南北朝時代に創建され、長い歴史を持ち、文化財や名勝としても知られています。

概要

棲雲寺は、標高約1,050メートルの天目山山中に位置し、日川渓谷の上流左岸に佇んでいます。周囲は美しい自然に囲まれており、特に寺の裏山には県指定名勝の庭園が広がっています。

創建の歴史

開山者 業海本浄の足跡

棲雲寺の開山者は業海本浄(ごうかいほんじょう)禅師です。1284年に生まれた彼は、1318年に中国・元へ渡り、天目山で普応国師中峰明本(ちゅうほうみんぱん)から教えを受けました。その後、1326年に帰国し、師の教えを実践する修行の場として相応しい地を求め、20年以上諸国を旅した末、木賊山(現在の天目山)に寺院を創建しました。当初、この寺は「天目山護国禅寺」と呼ばれていました。

武田氏との深い関わり

棲雲寺は武田信満や武田信玄など、甲斐守護武田氏の庇護を受けて発展しました。武田信満は上杉禅秀の乱に加担し、この山中で自害しましたが、その遺骸は棲雲寺に葬られました。寺には彼の宝篋印塔や家臣の五輪塔が現存しています。また、武田信玄が軍旗や軍配を奉納したとも伝えられています。

徳川家康との関係

武田氏滅亡後、徳川家康もこの寺を保護しました。1583年には寺領保障と禁制を発し、さらに家康の孫である徳川家光も寺領安堵の朱印状を発給しています。

文化財と伽藍

重要文化財

伽藍

庭園と自然

棲雲寺の裏山には美しい石庭があります。これは、古くから山崩れや湖水の氾濫により形成されたものであるとされています。この庭園は、静寂で禅の精神を感じさせる空間です。

沿革

棲雲寺の意義

棲雲寺は、歴史的な出来事や人物と深く関わり、多くの文化財を有する重要な寺院です。また、自然豊かな環境と禅の精神が息づく場所として、訪れる人々に癒やしと感動を与え続けています。

Information

名称
棲雲寺
(せいうんじ)

勝沼・石和温泉

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