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玉諸神社(甲府市)

(たまもろ じんじゃ)

玉諸神社は、「玉諸」という名称を持つ神社で、山梨県に二つ存在します。いずれも『延喜式神名帳』に記載された式内社であり、それぞれ異なる由緒と歴史を持っています。

山梨県内に二社がある「玉諸神社」

山梨県にある二つの玉諸神社は、次の通りです:

これら二社は、それぞれ異なる神を祀り、異なる由緒を持っています。甲府市の玉諸神社は、かつての神木「玉室杉」に由来するとされ、甲州市の玉諸神社は、水晶玉の信仰からその名が生まれたと伝えられています。

玉諸神社(甲府市)

概要

玉諸神社は、山梨県甲府市に位置する神社で、甲斐国三宮として知られています。旧社格は県社で、祭神は「國魂大神命(くにたまのおおみこと)」です。『甲斐国志』では、祭神が大己貴命(おおなむちのみこと)とされています。

歴史

玉諸神社の社伝によれば、この神社は元々御室山山頂に祀られていました。日本武尊が東征の帰りに水害防止のため現在の地に珠を埋め、その上に杉を植え依り代としたとされています。この杉は「玉室杉」と呼ばれ、神社名の由来とされます。

信仰と御室山

玉諸神社の信仰は御室山に深く結びついており、現在でも御室山の麓に拝殿跡が存在します。この拝殿跡は、御室山を遥拝する場所としての役割を持っており、玉諸神社の歴史的な宗教活動がうかがえます。

甲斐国の三宮としての位置付け

玉諸神社は甲斐国三宮とされ、一宮(笛吹市の浅間神社)や二宮(美和神社)とともに重要な祭祀が行われてきました。特に春の御幸祭では、信玄堤の近くにある三社神社や上石田の三社諏訪神社まで神輿が渡御され、水防祈願が行われます。

戦国時代と武田家

中世には、武田氏の崇敬を受け、社殿の造営が行われましたが、1582年の武田氏滅亡により社殿は焼失しました。その後、徳川氏によって再建され、江戸時代には朱印地が与えられました。1922年には県社として格上げされ、現在も地域の信仰を集めています。

境内の様子

本殿と拝殿

本殿と拝殿は平成16年に造営されたもので、現在も美しい姿を保っています。また、境内には神楽殿や数社の摂末社が点在しています。

御室山の拝殿跡

拝殿跡は、甲府市善光寺3丁目にあり、御前塚(ポンポコ塚)の近くに位置しています。この場所は御室山を遥拝するための場所とされ、長い信仰の歴史を物語っています。

周辺の名所

アクセス情報

所在地:山梨県甲府市国玉町1331

最寄駅:JR中央本線 酒折駅から徒歩約10分

Information

名称
玉諸神社(甲府市)
(たまもろ じんじゃ)

甲府

山梨県