冨春院は、山梨県甲府市上今井町にある曹洞宗の寺院で、山号は「大龍山」です。開山は幸澗院三世、明宝伝警大禅師によって行われました。
冨春院は、天正年間(1573年 - 1592年)に幸澗院の三世である明宝伝警大禅師により建立されました。当初は金峯山幸澗院の末寺として建てられ、甲斐の地における曹洞宗の一拠点として発展してきました。
安政年間の大地震で寺院の伽藍が大きな被害を受けましたが、平成2年(1990年)に本堂が再建され、現在の姿を取り戻しました。
冨春院には、甲斐武田氏の第13代当主である武田信満の子で今井氏の始祖とされる今井信景の墓塔をはじめ、歴代の今井家の墓が安置されています。これにより、今井家の歴史や甲斐武田氏の関係を垣間見ることができます。
今井氏は、武田信満の子である今井信景を祖とする家系で、甲斐武田家に仕えました。信景は文明5年(1473年)の戦いで討ち死にし、その後も今井家は甲斐の武将として活躍し、徳川幕府にも仕えたと伝わっています。
平成2年に再建された本堂は、冨春院の中心的な建造物であり、訪れる人々が静かに参拝できる場所となっています。
寺の入口である山門は、歴史を感じさせる風格ある門で、参拝者を迎え入れる重要な場所です。
今井家の先祖供養のために建立された菩提供養塔は、今井家の子孫や関係者が先祖を偲ぶために訪れる場所です。
JR中央本線の甲府駅から車で約20分、南甲府駅から車で約15分です。
中央自動車道の甲府南インターチェンジから車で約5分で到着できます。駐車場も完備しており、乗用車20台分のスペースがあります。