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大滝神社(山梨県)

(おおたき じんじゃ)

大滝神社は山梨県北杜市小淵沢町に位置し、豊かな自然環境の中に佇む歴史ある神社です。八ヶ岳南麓高原湧水群の一つである「大滝湧水」のすぐ側に鎮座しており、周辺には「大滝湧水公園」が整備されています。

大滝神社の歴史

大滝神社の創建伝説によれば、崇神天皇10年に「四道将軍」の一人である武渟川別がこの地を訪れ、湧き出る水を見て祭壇を築いたことが始まりとされています。そして息子の武川別命が神を祀る役目を引き継ぎ、その後も代々子孫が神社を守ってきたと伝わります。

名前の変遷

大滝神社は歴史の中でいくつかの名称を持っていました。寛文時代以前は「滝権現」と呼ばれ、明治初年(1868年)には「大滝権現」と称されました。その後、明治7年(1875年)に「大滝社」となり、さらに「大滝神社」と改称されました。同年には村社にも列せられています。

八ヶ岳南麓高原湧水群

八ヶ岳南麓高原湧水群(やつがたけなんろくこうげんゆうすいぐん)は山梨県北杜市の広範囲に点在する湧水群で、1985年(昭和60年)に名水百選の一つに選定されています。大滝神社の湧水もこの湧水群に含まれ、豊富な水量と美しい景観が訪れる人々を魅了しています。

八ヶ岳南麓高原湧水群の成り立ち

八ヶ岳南方にある権現岳の水源林や降雨が火成岩などを通じて地下に浸透し、中央本線小淵沢駅付近に湧出することで形成されています。この湧水群の詳細な調査研究は、東京海洋大学の水圏科学フィールド教育研究センターによって行われています。

代表的な湧水地

大滝湧水とその利用

大滝湧水は古くから地元住民によって灌漑や養殖などに利用されてきました。大滝神社にある湧水池から木で作られた樋口を通して水が流れ出し、地域の田畑やニジマス養殖に役立っています。周囲は「大滝湧水公園」として整備され、新緑や紅葉など四季折々の自然を楽しむことができます。

武渟川別と四道将軍

武渟川別(たけぬなかわわけ)は日本古代の皇族で、「四道将軍」の一人として崇神天皇により東海地方に派遣されました。彼の父は第8代孝元天皇皇子の大彦命であり、武渟川別は阿倍氏の祖とされています。

東方十二道への派遣

武渟川別が派遣された「東方十二道」は、現代の福島県会津地方に至る広い地域を含みます。彼は後世にわたって阿倍臣の遠祖とされており、八ヶ岳南麓地域の歴史に深く関わっていると考えられています。

アクセス情報

大滝神社へのアクセス方法は鉄道・バス・自動車の3つがあります。

鉄道でのアクセス

最寄り駅はJR中央本線と小海線の小淵沢駅で、駅から徒歩約20分です。また、北杜市民バスを利用する場合は「滝の前」停留所で下車し、徒歩約10分の距離です。小淵沢巡回線(水・土曜日のみ運行)では「大滝公園入口」停留所下車後、徒歩約5分で到着します。

自動車でのアクセス

中央自動車道の小淵沢インターチェンジからは約15分、長坂インターチェンジからは約20分で神社に到着します。

大滝神社の見どころ

大滝神社やその周辺地域は、豊富な水源と美しい自然景観が特徴です。訪れる人々は湧水の澄んだ水に癒されるとともに、古代から続く伝統と歴史を感じることができるでしょう。大滝神社を訪れる際は、大滝湧水や三分一湧水をはじめとした名水もぜひ堪能してください。

Information

名称
大滝神社(山梨県)
(おおたき じんじゃ)

清里・小淵沢

山梨県