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あけぼの大豆

(だいず)

「十六寸」の異名を持つ大粒国産豆。強い甘みが特徴。

山梨県の南部に位置する身延町曙地区で、昔から栽培されていた大豆。起源は明治時代に関西地方から伝わったとされている。大粒の豆で、10粒並べると長さ6寸になることから「十六寸」(とうろくすん)という別名があるほど。一粒2センチほどで、国産の大豆では丹波黒豆に次ぐサイズ。大粒で甘みが強く、豆を炒って黄な粉にすると、砂糖がいらないほどだ。熟した豆を収穫・保存して煮豆や豆腐、味噌として加工。豆の若いうちは枝豆として使われ、10月上旬の短い期間に収穫したものが珍重される。

旬 10月

あけぼの大豆の枝豆

「あけぼの大豆」は身延町曙地域などで明治時代から栽培されており、通常の大豆よりも大粒で糖度も高い極上の大豆である。通常の大豆の1.6倍の大きさがあり、10粒並べると6寸(18cm)になることから別名「十六寸(とうろくすん)」と呼ばれていたほどである。身延町は標高300~700mで昼夜の寒暖差が激しく霧深い気候、礫岩(レキガン)層といわれる土壌により「あけぼの大豆」に最適とされている。しかし、地域性が強いことと、機械化が難しくすべての工程において手作業であること、そして生産者の高齢化のため収穫量が減少し、入手しづらい「幻の大豆」と呼ばれるようになった。特に若い枝豆は収穫期のわずかな期間しか出回らず、とても希少となった。現在では生産者協力の下、町内全体で地域活性化事業として取り組まれて生産量も上がり、豆腐や味噌のほか、コロッケや納豆などにも加工されて食されている。曙大豆の種を他の地で育てると1年目は大粒の大豆が収穫できるが、翌年以降は小粒になって曙大豆ではなくなってしまうのをみて、「やっぱり曙大豆は曙で育ててこそ曙大豆なんだね」が常套句になっている。

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あけぼの大豆
(だいず)
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