山中のハリモミ純林は、山梨県南都留郡山中湖村に位置し、日本固有種であるトウヒ属「ハリモミ」(Picea torano)の純林です。国の天然記念物に指定されており、その独自性と規模から国内外で注目されています。
山中湖から流れ出る桂川沿いの標高約950メートルの平坦地に広がる純林は、複数のエリアに分かれ、合計面積は約57ヘクタールにも及びます。この純林には約3万本のハリモミが生育しており、樹高20〜26メートル、直径50センチ〜2メートルの高木がほぼ均一に成長しています。
山中のハリモミ純林は、日本最大規模であり、ハリモミが純林として広がる唯一の場所です。1916年にハーバード大学の植物学者アーネスト・ヘンリー・ウィルソン博士によって国外に紹介され、その価値が広く認識されるようになりました。そして、1963年1月18日に国の天然記念物に指定されました。
この地域は、かつて徳川幕府の直轄地であり、1773年以前から村民による管理が行われていました。明治初期の廃藩置県により国有地となりましたが、2001年には山中湖村が国から記念物指定域の払い下げを受け、保全活動を進めています。
2011年6月、純林の一部(約105.4ヘクタール)が村民で構成される「山中浅間神社有地入会管理組合」に無償譲渡され、150年ぶりに村民の手に戻りました。これにより、地域の人々が主体となり、純林の保全が続けられています。
ハリモミ純林は、台風や山林火災などの被害が相次いでおり、倒木跡地に侵入した落葉樹やつる植物が純林の再生を妨げています。これを受け、進入した植物の除去や純林再生のための計画が進行中です。
山梨県南都留郡山中湖村内
東富士五湖道路の山中湖ICから車で約5分の位置にあり、訪問者にとって非常にアクセスしやすい場所にあります。